上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告 | トラックバック:(-) | コメント:(-) |

高田宏さんの「木のことば、森のことば」です。
木に、森に、自然に対する畏敬の念が込められた心に染みいるエッセイ

《新書裏表紙より》
息をのむような美しさと、怪異ともいうべき荒々しさをあわせ持つ森の世界。耳をすますと、木や生き物が発する生命の息吹が聞こえてくる。さあ、静かなドラマに満ちた自然の中へ。

美しい。

書名の通り、木のことば、森のことばを聴いて綴られているような、美しいエッセイである。
決して装飾的な美しさではない、自らの考えを、思想を、いたってストレートに、選び抜かれた言葉で語っていて、胸の中に浸透するように伝わってくる。

本書は、八ヶ岳山麓のふもとに山荘を建てて暮らし、全国の森を歩き、木を見てきた著者が、一本の木、森、森の暮らし、森の再生などについて書いている。

読み進むに連れて、なんとも美しい世界に引き込まれていく感覚である。静穏な空間、深遠な世界、自然の神秘、そういったものに包まれていくような読書というのもなかなかに気持ちがよいものだ。

木や草には、生存競争というものはない。それは「生存運」と呼ぶべきもので、運の良い木が大木へと育っていくのであり、森は多くのドラマに満ち満ちているが、それは生存運の静かなドラマであるという。

著者は、森に分け入って、木の音を、声を聴く。
木の吸い上げる水の音、細枝の先の水玉の放つ光の矢、巨木のしっとりとした美しい樹皮、森に集まってくる鳥の鳴く声、虫の飛ぶ音、リスなどの動物の歩く音、そういったいろいろな多様なものが集まってくる環境が森の魅力であり、それを見事なまでに表現してしまう著者の力量は圧巻とさえ言える。

一貫して木への、森への畏敬の念を伝えているが、内容は多彩だ。

見学者のためにまわりの木々を刈られてしまった屋久島の縄文杉の将来を案じ、一種類の針葉樹にしてしまった人工林を憂い、別子銅山跡の再生された山々や足尾銅山の取り組みに期待し、ソローの「森の生活」と鴨長明の「方丈記」の共通点に言及し、無名の詩人の「森の生活者」について語り、島崎藤村が書いた木のことばを取り上げ、最後にインドの詩人ダゴールの言葉を拾い出して、本書を終えている。

本書が与えてくれた静かな時間に感謝したい。

 にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

2012.07.20 | 高田宏 | トラックバック:(0) | コメント:(2) |

森の多い田舎町で生まれ育った私にとっては
読んでいる中に泣き出してしまいそうな題材です(笑)。

いまどきよくあるリラクゼーションCDなんかでは
森林の音を再現したり、屋久島などでフィールド録音を行ったりしていますが、
そんな一つ一つの音を言葉で掬っていくなんてとても興味を惹かれます。
紛れもなく静謐であろう、この本と過ごす時間に
憧憬さえ覚えたり。

ところで、私のところのblogに、お気に入りリンクさせていただいてよろしいですか?
・・・リンクフリーと書いてあるのに、確認せずにはいられず、つい。

2012.07.22 01:00 URL | 燃える朝やけ #- [ 編集 ]

私は、森のことを十分理解しているとは言い難いですし、
イメージ先行の人間だろうと思いますが、
そういう私が読んでも、ジンとくる良いエッセイでした。

> ところで、私のところのblogに、お気に入りリンクさせていただいてよろしいですか?
> ・・・リンクフリーと書いてあるのに、確認せずにはいられず、つい。

ありがとうございます。ぜひ、リンクしてください!

2012.07.22 18:17 URL | patch #- [ 編集 ]












管理者にだけ表示

トラックバック URL↓
http://patchxpatch.blog.fc2.com/tb.php/67-e68b8566

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。