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新井満さんの「自由訳 老子」です。
全八十一章五千数百文字からなる「老子」を、重複を整理単純化して、全十八章のわかりやすい日本語に訳したものである。本書は、「老子」の哲学を、自ら「自由訳」と呼ぶくらいに、平易な単語を選び、やわらかな話し言葉で綴っている。詩のような哲学書である。

老子は何を語っているのか。
思い切りまとめてやれば、「水のように生きろ」と言っているように読み取れる。

「水ほど、やわらかく弱々しいものはないね。
 しかも決して争おうとしない
 丸い器に入れば丸くなり
 四角い器に入れば四角くなる
 形にとらわれず、自由自在だ」

「水のように生きるのが
 最高の生き方なのだよ」

そして、本書では、ところどころで大切なフレーズを取り上げては、美しい水の写真とともに表している。
すべてが、このような水が流れるように、あるいは風が吹きわたるように自由自在に生きる思想、ゆったりとおおらかに生きるという境地のなかに包まれているようだ。

好きなキーワードを並べてみよう。

ゆったりとおおらかに、やわらかくしなやかに、あるがままを受け入れ、ほどほどに、ひっそりとひかえめに、ただこつこつと、余計なことはせず、無為にして無心に生きる、すべてをゆだねて、天にまかせておけばよい

著者は、「老子」を「いのちの哲学」と呼んでいる。
老子は言う。私たち一人ひとりは大きな宇宙とつながりあって無数の命とともに生きている。そこから生きるエネルギーをいただきなさいと。

また、著者は老子が幸せな人生を実現するために、四つの生き方をすすめていると説く。
 ① 無欲に生きる
 ② 謙虚に生きる
 ③ 不浄の徳をもって生きる
 ④ 貢献の徳をもって生きる

こう言われると、とても道徳的な生き方を説いているように読めるのだけれど、私にはもう少し違う、私なりの勝手な印象を感じている。それは、「老子」読むと次のような言葉が私の気持ちの中に刻まれていくからである。

やわらかく弱々しいことに徹してかまわない。ほどほどに満足して生きればよい。
どこにでもいるような凡人としてひかえめに生きなさい。細く長く生きなさい。
あえて事を起こさず、平穏無事な日常生活を送りなさい。
自分が今なすべきささやかなことを、一つずつ、ただこつこつとつみかさねていくだけ。あとはじたばたせず、ゆったりとおおらかに天にすべてをゆだねておまかせするだけ。

こんなふうに、特になにも無いことにも意味があると。目立とうとせず、ひっそりとひかえめに生きることも美しいと、「それでいいんだよ」と私には聞こえるのだ。
だから、私にとって老子の言葉は、とてもやさしく、穏やかであり、日々のストレスやプレッシャーから身を守る言葉のバリアにもなっている。

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2012.05.26 | 哲学書 | トラックバック:(1) | コメント:(2) |

初めて老子ってこんなことを言ってたんだと知りました。私にはとても、自分の好きな宮沢賢治を彷彿とさせてくれました。
賢治って「雨ニモ負ケズ」の冒頭の一節(あたり)ばかりよく取り上げられては、熱く頑張る人のように言われてるのを目にすることもあって、勝手に違和感感じたりしてたんですけど…この老子のようなメッセージの持ち主だったんだなって。

patchさんの文章を読み、本の内容についてなるほどと思いつつ、興味も出てきて、そしてなんだかスッとしました。
ありがとうございました。

2012.05.30 10:39 URL | 三島悠里 #- [ 編集 ]

老子って、難しいって印象があって、なかなか読めなかったんですが、この本は、著者が思いきり自由に平易に訳してくれているので、わかりやすかったですし、こんなに優しい教えだったんだなあと、なんか嬉しく思いました。
宮沢賢治は、私も好きです。作品を読むと優しさを感じます。

これからもよろしく。仲良くしてください!

2012.05.30 13:24 URL | patch #- [ 編集 ]












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まとめtyaiました【「自由訳 老子」 新井満】
新井満さんの「自由訳 老子」です。全八十一章五千数百文字からなる「老子」を、重複を整理単純化して、全十八章のわかりやすい日本語に訳したものである。本書は、「老子」の哲学...

2012.05.26 18:49 | まとめwoネタ速neo

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