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辻村深月さんの「ぼくのメジャースプーン」です。


《文庫本裏表紙より》
ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。
ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。


挑戦してるなぁ、辻村さんは。

十歳の「ぼく」は、特殊な能力を持っている。
ある日、学校で起こった残酷な事件に巻き込まれて、幼なじみの大切な人「ふみちゃん」が心を閉ざしてしまう。犯人は、医学部の学生で、起こした事件やその被害者をエンターテイメントとして消費するような「悪の王様」だ。
「ぼく」は、特殊な能力を使って犯人に罰を与えようと考えるのだが、同じ能力を持つ親戚の「先生」に、能力のことを教わりながら、先生と対話を繰り返して、どうすべきかを考え抜いていくお話だ。

復讐とは何か。これは誰のための復讐なのか。動物を殺し、人の心を深く傷つけた犯人に与える罰として何が相応しいのか。能力を使って罰を与えることは正しいことなのか。動物を殺すことは悪いことなのか。動物の命と人の命はどう違うのか。人は自分のためでなく他人のために泣くことができるのか。

先生との対話を通じて、深い、難しいテーマが次から次に表出する。これほどに道徳的というか、哲学的というか、取り扱いの難しいテーマに、それも十歳の少年を主人公に据えて、真正面から切り込んでいく。先生からの容赦のないストレートな問題提起とそれに答える少年の揺れながらも芯の座った思考という、なかなかの迫力ある厳しいやりとりが印象的だ。

作家として、テーマを掘り下げていくぼくと先生との問答に多くのページを費やして、正攻法にど真ん中から問題に挑んでいく姿勢には恐れ入る。

「ぼく」の出した結論が正しかったかどうか別として、これほどに根源的な問題を取り扱った本作はあまりに力強く、著者の意気込みと力量に感じ入る、身震いするような傑作だった。
そして、最後には、衝撃と感動とともに愛とは何かを考えさせられるのだ。

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2012.05.08 | 辻村深月 | トラックバック:(1) | コメント:(4) |

この本は衝撃でしたね~。
「名前探しの放課後」という辻村さんの本がありまして、それもこのメジャースプーンとリンクしているのです(辻村さんお得意)。
しかし、名前探しを読んだあと「これ、メジャースプーンを読んでない人には分からないのでは??」と思ったくらいです。

このボク・・・いい子ですよね。
泣きました。

2012.05.08 08:32 URL | igaiga #- [ 編集 ]

凄いですよね。ホントに衝撃でした。
こういうテーマを対話を中心に据えて扱ってしまう作家としての勇気に恐れ入ります。

「名前探しの放課後」はまだ読んでないので、チェックしておきますね。

2012.05.08 12:05 URL | patch #- [ 編集 ]

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

2012.06.05 11:35 URL | 添え状の書き方 #- [ 編集 ]

どうもありがとうございます!

2012.06.06 11:16 URL | patch #- [ 編集 ]












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まとめtyaiました【「ぼくのメジャースプーン」 辻村深月】
辻村深月さんの「ぼくのメジャースプーン」です。《文庫本裏表紙より》ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起き...

2012.05.08 23:34 | まとめwoネタ速neo

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