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有川浩さんの「ヒア・カムズ・ザ・サン」です。
有川浩さんは、特に大好きな作家さんの一人である。


全体に説明調で繰り返しがくどく、読んでいてずっと違和感を感じる。

七行のあらすじからパラレルな二つの物語を生み出す企画モノだそうだし、演劇集団キャラメルボックスともコラボしている作品で、とても意欲的な試みなのだと思うのだが、如何せん生み出された物語はとても窮屈な印象が拭えない。

あれ、有川さんどうしちゃったの?と思った。読みながら気持ちがザワザワしてくる。
なんか正直、楽しくない。
好きな作家さんの本を読んでいて味わう、その世界へと気持ちを、意識をすっかり持って行ってくれる、あの心地よい感覚がどうしても湧いてこない。

少し無理に理由を探せば、ひとつは主人公である真也の思考パターンが、いちいち引っかかってしようがないようだ。
真也の特殊能力(触れた物の背景にある、人の感情を感じ取ってしまうという能力)に裏付けられた「全部わかってるよ」感に操られた、ずいぶんと年長者であるはずのカオルの父親に対する思考や物言いがどうにも受け入れられないし、私にとって愉快なものとはいえないものだ。

「親子の愛情」とか「編集者とはこうあるべき」とか「作家とはこういう人種だ」とかいう考え方みたいなものも端々で主張されているが、それもどうもスパッと切れてなくて納得感が得られず、違和感を生み、モヤモヤと漂ってしまっている。

あくまでも私の趣向に合わなかったと言うだけなのだが、有川さんの大ファンの一人としてはちょっと残念な気持ちを抱いてしまった作品だった。

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2012.03.28 | 有川浩 | トラックバック:(1) | コメント:(0) |












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