上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告 | トラックバック:(-) | コメント:(-) |

西加奈子さんの「地下の鳩」です。
ピースの又吉さんが、テレビで紹介してましたね。


(文藝春秋HPより)
特別な何かを求め、人々はミナミに集う
大阪、ミナミの夜。キャバレーの呼込み男、素人チーママ、イロモノのオカマ。行き場のない思いを抱えて懸命に生きる人々を描いた力作


大好きな西加奈子さんの作品なのだが、一話目の「地下の鳩」は、正直に言うと、面白くはなかった。

大阪ミナミの夜の街に生きるキャバレーの呼び込みとチーママの、自分をさらけ出せずにもどかしくも寄り添い合う、なんとも狂おしいお話だが、全体を包む閉塞感のようなものが読んでいて苦しい。
それは夜の街に棲息する人々の、懸命で不格好な生き様をある意味見事に表現しているのだと思う。

だが、そういう雰囲気を醸し出す文章は、どんよりとリズム感もなく、私には登場人物の思考の癖や行動原理みたいなものに共感もできなくて、どうにもしんどい。
ただ、こういう世界観をも描き出せる西さんの幅の広さ、奥行きみたいなものはしっかりと感じられた。

もう一つ話「タイムカプセル」は、二人の話とシンクロしつつ、オカマバーのママ(ミミィ)の過去のトラウマを引摺りながら傷を癒しきれずに生きるちょっと重い話ではあるが、こちらはママの語り口や洞察に説得力があって、引き込まれるものがある。

どうもミミィがマツコデラックスさんのイメージとダブってしまって仕方がないのだが、故郷に忌まわしい過去を持ち、暗闇に生き、幸福とは言いがたい人生を歩んできたミミィが、投げやりにも卑屈にもならずまっすぐに自分の人生を見つめていく姿には感じるものがあった。

 にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

2012.03.19 | 西加奈子 | トラックバック:(1) | コメント:(0) |

西加奈子さんの「この話、続けてもいいですか」です。
爆発してる。思いっきし。
まるで関西の噺家の酔っぱらいが呟いてるような爆笑エッセイ。


《内容紹介/筑摩書房サイトより》
テヘランで生まれカイロと大阪で育った著者が、小説の舞台となった大阪のこと、いろんな人との関わり、日々の生活で思ったこと、こだわること、などを縦横無尽に語る。『ミッキーかしまし』『ミッキーたくまし』をテーマ別に整理しなおし1冊にまとめた、著者唯一のエッセイ集。世界とのかかわり方、楽しみ方、その存在の強度が圧巻。小説の根っこが顔を覗かせる。


大半が自虐ネタで一人ボケと自分ツッコミではっちゃけている。
いやほとんど壊れている。関西弁から派生したほとんど意味不明の強烈なキャラ全開で語り、弾け、時には落ち込み、沈み込み、唸っている。

でもしかし、めちゃめちゃなようでいてさすがに西加奈子さんである。言葉はリズミカルであってフラフラと千鳥足で寄り道しながらも見事に流れて漂って綱渡りしてお約束にきっちりオチて、おまけにムーンサルトとトリプルアクセルを決めているみたいな素晴らしきダイナミックでスリリングな文章である。

おもろ過ぎだろ。これはもう西さんのブログもチェックしようね。
ここです → http://info.nishikanako.com/
読んでいてとっても快感な、おなかを直撃する抱腹エッセイでした。
ぁああ楽しい。

 にほんブログ村 本ブログへ

2012.03.13 | 西加奈子 | トラックバック:(0) | コメント:(0) |

西加奈子さんの「円卓」です。


いい。すっごくいい。
たまらない心地よいリズムと言葉づかいと世界観。一種の快感を覚える。

「うるさいぼけ」が口癖で「孤独」に憧れる小学三年生の琴子こと「こっこ」。大人びてて醒めているが大阪弁で思い込みの激しいこっこは憎めない愛すべきキャラだ。

彼女を取り巻く友だちや家族の面々は、みんなある意味普通な人たちなのだが、実に個性が際だって見える。
物語も日常的なたわいもない出来事なのだが、なんだか弾けていて、いちいち胸に響く。
それは、なんでもないありふれた人やモノや情景がいかに魅力的でときめかせてくれるモノなのかを、西さん自身がわかっているからだろうと思うのだが、それを見事に表現できるのは、抜群のセンスがなせるワザだと思う。

そして愛が溢れている

何度も、何度も読み返すんだろうなぁこれから。と思いながら、慈しみながら読んだ。

子どもの成長物語ではあるが、西加奈子さんの世界を存分に味わうためのお話である。
ぁぁ気持ち良かった。

 にほんブログ村 本ブログへ

2012.03.06 | 西加奈子 | トラックバック:(1) | コメント:(2) |

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。