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森見登美彦さんの「有頂天家族」です。

京都・糺ノ森に住む狸の下鴨一家。宝塚歌劇を熱愛する母狸。生真面目だが土壇場に弱い長兄、蛙に化けて狸に戻れなくなり井戸暮らしの次兄、面白く暮らす主義の三男、化けてもつい尻尾を出すが携帯の充電ができる末弟。
さらに、落ちぶれてアパート暮らしの天狗・赤玉先生。赤玉先生を追いやった鞍馬天狗たち。天狗を袖にし空を自在に飛び回る半天狗の美女・弁天。敵対する意味不明な四文字熟語が好きな兄弟・金閣と銀閣、姿を現さない元許婚の海星など、愛すべきキャラ満載で巻き起こす奇想天外、荒唐無稽なファンタジー。

ぜひとも映画にして欲しいスペクタクルな名シーンがいっぱいなのだが、森見さんの言葉として活字で読むからこその面白さなのかもしれないとも思ってしまう。
「夜は短し歩けよ乙女」との絡みもあって森見ファンにはいつもの世界観も楽しめる。
最後は駆け抜けるようなテンポのよさとリズム感に引き込まれて見事に感動させられちゃうのだ。

狸というキャラに使い方が秀逸。
「面白きことは良きことなり!」と言いつつ脳天気に暮らしながらも、金曜倶楽部の狸鍋に怯え、天狗に憬れ、弁天様に振り回される毛玉たち。
大活躍する狸の家族たちだが、そこは「阿呆な」狸のやること、なにかとちょっと間抜けたところがキュートで愛らしかったり、切なくてホロリときたり、衝撃的なシーンにキュンと胸を掴まれたりして、たまらない。

これだけ、やりたい放題な馬鹿騒ぎで引っ掻き回しておいて、無茶苦茶な世界を描きながらも、家族愛のお話として見事に纏めあげる森見さんの筆力と構成力の高さには感嘆するしかない。

森見さん渾身の傑作だと思う。

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2012.04.15 | 森見登美彦 | トラックバック:(0) | コメント:(4) |

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